メガロスマッシャーおもち

世界を救えない方のぼくのブログ

〇ク〇イに反転空後を教わろうとする事のヤバさ解剖 〜多方面から見たヤバ発言〜

むかーしむかしプロゲーマーに向けて「反転空後のやり方教えろ」と吐き捨てた馬鹿がいて、「コツはねえからまず慣れろ、100回やってみてから言えや」といった返しをされて「初心者に冷たいおぎゃあおぎゃあ!」といった感じでもめたことがあったそうな。どこまでがほんとかわからんけど。

これどう考えてもやばいんだけど、前に記事を書いたようにこのゲームはタイマンとしてプレイすることがカジュアルになりつつあり、同時に「初心者は優しく導こうね♡」という方針を拡大解釈し、教える側教わる側ともに過剰な判断をしていると思われる意見が散見されるため、結果として「この発言は至極真っ当なものであるが、プロゲーマーは冷たい」という結論として受け入れた人が少なからずいるらしい。

というわけで、やばくないと思ってる人にも、いややべえだろと思ってる人にも、改めて反転空後のやり方発言のやばさについてわかるように紐解こうという回顧のために、こんな文章を書くわけである。

 

あくまで主観に基づいたものであり、何かしらの文献をもとに用語等を定義しているわけではない。これを読んだ人が何の疑いもなく高級な腕輪やツボを買うように仕向けるようなクソな文なので、ポテチ片手に読むのがいいと思う。

 

 

 

プロゲーマー

プロゲーマーという概念が認知されたのはかなり最近のことである。

正式には90年代にはプロゲーマーとのちに呼べるものは爆誕しているが、国内ではそれを正しく認知し、一つの目指すものとして定義したのは2016年になってからだ(e-sports養成学校設立の年)。

プロスマブラーに限れば、某赤ヨッシーがプロになったのは2014年。

どちらにしろ、2010年以降のお話なので、「これでご飯食べてます」という概念としてはかなり新しい。

難しい点としては、国内の大会は報酬にお金を準備できない(賭博法にかかるらしい?)ということがあり、e-sportsとかいう大義名分を作った割にはいろんな整備ができてないという感じが否めない。

そのためにプロゲーマーらは所謂運動競技と一線を画す配信等のフットワークの軽さを生かし、ストリーマーとしての活躍をサブ、あるいはダブルメインといった形で収入源としている。

何が言いたいかというと、プロゲーマーは所謂スポーツのプロよりもファンからみてカジュアルな存在であるということだ。

配信で常に顔を見る機会があり、コメントを送れば返してくれることもある。オンラインゆえにもしかしたらマッチングし、対戦/共闘することもあるかもしれない。これらの特徴は運動競技におけるプロでは中々できないことだろう。

純粋にアナログ/デジタルを比較する、運動種目とゲームを比較することが慧眼だとは筆者も思っていないが、勝負事で飯を食ってるという点からみれば土俵を同じく見て節穴だとも言い切れない。むしろ変にそこを区別するのが変なんじゃねえの?というのが本項の主張だ。

プロ契約の仕組みそのものが運動競技のそれに比べ非常に即効性があるものであり、「昨日まで通話しながら遊んでたやつが資金援助を受ける(プロになる)ようになってた」なんて事が普通にあり得る。

会いに行けるアイドル並みのカジュアルさは、誰しも競技の世界にあこがれ目指すことができるという指標としてこの上ないものであると同時に、しょうもないものも生んでいる。

それが、近すぎるがゆえに発生する距離感を見誤った発言と、それが簡単に露呈することである。

例えば、イチローがサイン会をやっていたとしよう。

もちろん、ファンのための時間なので、ファンに「フォーム見てください!」とか、「一度でいいからキャッチボールしてください!」とか言われても快諾し、交流の場として執り行うかもしれない。

ただ思うのは、そこにいる野球少年らは「少しでもイチローからしか聞けないことを質問しよう、かけがえのない経験をもらって糧にしよう」と考えるのではないか?ではこの場で「俺のためだけにボールの投げ方教えてください。こっちは初心者でお前はプロなんだから教えて当然でしょ」という人がいたらどうだろうか?

ごめん俺野球詳しくないからバスケに言い換えるね。バスケも詳しくないけど。1万人を相手にしてる真っ最中のマイケルジョーダンにドリブルのやり方聞いて「まず練習してみな」って言われて薄情だと切れるか?

「いやプロなんだから全員の質問に答えろよ」って言われたら俺にも考えがあるので、プロの規約に「ファンの質問や要望全てに答えること。これは義務である」って書いてあるか確認しなきゃならんな、と思う。

逆に「イチローやジョーダンには聞かないけどプロゲーマーには聞くわ」と言われたら、「なんでそこに格差があるの?」と崖にヨーヨーを置いて尋問するしかない。

ただ、前者もたぶんいるし、実際質問した奴は後者の思考を持っていたからやばいんだよな、と思う。

 

初心者という免罪符

カジュアルという言葉は大変カジュアルなのでリスクつけられない限り一生擦りたいお年頃な筆者だが、「スマブラはタイマンゲームとしてプレイする入り口がとってもカジュアルになったよ」という話を過去にした。したんだよ前の記事読んでね。

ただ忘れちゃいけないのは、桜井神も声を大にして言う「スマブラは愉快なパーティゲーム」ということだ。

"到達して初めて初心者"だの、"VIP笑"だのなんだの言われているVIP到達もスマブラ人口で言えば5%?とかそんなくらいだそうだ(ここでは5%で話を進める)。全体からすれば超マイノリティであることは留意したい。

なぜ留意する必要があるかというと、もともとタイマンがメインである純粋な格闘ゲームらと混同して考えてしまいがちだからだ。

タイマンゲームとしての格闘ゲームは、プレイする=勝負事を行うゲームなのだから、勝負事ができなければ定着しない→プレイヤー人口にはならない。だからこのゲームをプレイするか否かで悩んでる人達を導こう、初心者歓迎!という流れは自然な流れだ(かといってそういう人を捕まえないとやばいくらい人口がいない競技ではないが)。

一方、スマブラは5%。その5%に入らなくても"パーティゲームとしてのスマブラ"の人口が減るわけではない。当然5%へ向かおうと努力するものが現れれば、それに冷たくする道理はないが、放置したところで「非国民め!」と批難される道理もないということはお判りいただけるだろうか。

つまりは、「反転空後がやりたい」と思ったプレイヤーが「なんでも言えば手取り足取り教えてくれるだろう」と胡坐をかいて待つことができるような土壌だと思ってること自体が歪なのである。

ボール蹴りはボールと足があれば一応できるが、サッカーを介して勝負をしたいと思うかは人それぞれだ。同時に、サッカーをやりたいと思った人は普通地元のクラブの門を叩く。しかも金を出してサッカーを教わりに行くのだ。別にやらなくても足があればボールは蹴れるのに。なぜってうまくなりたいと思ったからだ。同時に金を渡されればクラブも等価交換でサッカーを教えることに奮起する。なぜって教わりたいと相手が歩み寄ってきたからだ。

初心者は客観的に定義づけられるものであったとしても、大声で自ら掲げ上げるものではない。誰かに望まれて初心者を名乗ってもらってるわけでもない。一歩前に出たものが教わる権利を得られる。「初心者だから手厚い加護があって当然」というのはチュートリアルだけだ。

「歩み寄ってわざわざ配信見に行って質問した」?そうかそうか、ご苦労さん、その調子で100回練習してくれや。

 

虚しき救済の技法

反転空後とかいう大変トレンディな技術は瞬く間に解説動画として普及した。まるで産業革命である。車の普及、蒸気機関車、3種の神器、ご家庭にはいつも洗濯機、冷蔵庫、反転空後の時代になったというわけだ。

プロ直々に動画を出したものはもちろん、ストリーマーの面白おかしい編集を施したもの、いろんなテクニックをまとめて出したもの…趣向はさまざまである。

ここで一つ疑問がある。反転空後とかいう前作にも存在していた技術の解説動画はプロに物申した愚者が現れるまで存在しなかったのか?

答えはNoである。

2019年にはプロゲーマーの集う某なんたらハウスで、非プロの動画では2018年12月。つまりは発売してすぐの段階で投稿されていたのだ。しかも複数も。

なぜここまで動画がありながらプロに反転空後を聞きに行ったのか?筆者なりに考えうる理由を挙げてみた。

①ぱそこんのけんさくのつかいかたがへた

②プロに返事してほしかった

③世界屈指の反転空後を教わらずしてこのゲームでは強くなれないなと思った

④プロじゃない奴から教わりたくなかった

うー--ん全部クソって感じ。

①は「パソコンにはコツはないです。100回使って慣れてください」といった感じ。②は…わかるよ。Vtuberが認知してくれる権利とか有料で出してるもん、需要はある。③は…俺もザーレーからPKFの撃ち方教わりたいなって。④は正直結構いると思う。

迷える子羊たちを救わんがためにかき集められた反転空後の動画も、「プロから教わりたい」などという大変高尚な理由で無視されていたのだとしたら、俺はつらくて3日寝込んじゃうかもしれない。知らんけど。

愚者を擁護してくれた心優しい"反転空後教えてあげる君"の愚者へのアドバイスをこの世の誰が見ただろうか。知らんけど。

何かが違う①と③はともかくとして、②も④もとてもタイマンで強くなりたいという前向きな根性が感じられないと思うのは筆者だけだと思いたい。これらをわざわざ5%の世界に引きずり込もうと四苦八苦してる人がいるらしいが、仏陀も1から修業しなおすあまりの献身ぶりに心がポカポカしてくる。

 

終わりに

某怪獣の異名を持つハードヒッターはメジャーに挑戦し、最後はマイナーリーグにも残れず引退した。

テレビの前で叔父は「あの選手も終わりだ。どこからも引き取り手がなくてみすぼらしい最後だ」と冷たく言い放ったことを覚えている。

別段この発言が当の選手の耳に入ることもない。これを近所に言いふらしたことで、叔父がどうということもない。

ネットはそうでもない。わざわざプロの耳(目)に入るように文面を残したことが、大反転空後時代を引き起こすきっかけにもなったし、ツイッターで大騒ぎしたことで、露呈したやばさについて今日こんな底辺ブロガーに4400字も書かせる結果となっている。

「反転空後教えろ」は発言対象、発言者の態度、取り巻き、そしてこの発言環境すべての観点において、やばいという評価を下さざるを得ないと思い、わざわざ今更書いている次第である。

 

最後に、反転空後の代行受け付けてます。1回5××円から。申し込みはこちら(下部に連絡先を貼る)